上越地方は、地質的に新しく柔らかい新第三紀層が広く分布し、雪解けの期間が長いことから、日本一の地すべり多発地帯と言われており、この地域の人々は古くから地すべりの被害に悩まされてきました。(※新潟県HPより引用)
そのため、上越市板倉区には地すべりについて学べる地すべり資料館や、地滑りを止めるために人柱になった僧侶を祭るお堂があります。
地すべり資料館とその周り
周囲は整備された庭のようになっています。
写真のような巨大な井戸(?)があったり、糸魚川の岩など展示してあります。
また、豪雪地帯ということもあり、8m以上積もった雪の記録を残すため、このようなモニュメントもあります。
ちなみに、登ることができて、裏は滑り台になっています!
人柱伝説
伝説では信濃から越後に抜けてきた旅僧が近くで大蛇が地すべりを起こして住処を作ることを企てていることを聞いてしまいました。
大蛇は人柱を立てられる前に行動をしようとしていましたが、この旅僧が聞いている事に気付き、旅僧を捕らえます。
しかし、大蛇はこの計画を他言しないことを条件に旅僧を開放しました。
旅僧は現在の板倉区に入り、村人が地すべりに悩まされていることを知りました。
そこで、大蛇の計画を話し、この計画を止めるためには人柱が必要であることを告げました。
計画を話してしまい、大蛇に命を狙われることになった旅僧は、自分自身が人柱になることを願い出て、甕に入り、地中に埋められたのです。
結果、地滑りは起こらなかったという伝説です。
人柱供養堂
先ほどの伝説のうち、大蛇が計画した等はさておき、”人柱を立てて地すべりを沈めた”をいう事実が証明されました。
これは、日本各地に似たような伝承はありますが、大変珍しいことだそうです。
昭和12年3月に、地中から甕が見つかり、中に禅を組んだ格好の人骨が見つかりました。
昭和36年にこの人骨が関西系の40~50歳の男性のものであると新潟大学医学部が発表しました。
その甕と人骨を祀っているのが人柱供養堂です。
堂内は今も甕や人骨が見られますが、ショッキングに感じる人も多いと思いますので、掲載はしませんが、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに、天井の装飾はとてもきれいです!